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カガリの寝室にキラが入ってくる。
足を投げ出すような感じでベッドに座っていたが、足の上にはパソコンを乗せて、情勢を検索している。その周りにはさっきまで読んでいただろういくつかの政治の本が置いてあった。きっとクレタでアスランと別れたあと買いに行った本だろう。
「飲む?」
「ああ、ありがとう。」
キラが持ってきてくれたコーヒーを受け取る。砂糖とミルクも持ってきていたが、断ってブラックのままカガリはコップの淵を掴む。
あれ、カガリって砂糖は入れてたような気がするのにと思ったが、その周りの本が、それを打ち消す。
「なんか、すごいね、その本とか。」
思想やら、経済やら、法学とか、やたら、キラには縁のない本だ。
読めないことはないのだろうが、根本的に興味がなかった。アスランは読んでるかもしれないが、自分は宇宙とか、そういう本のほうが好きだった。
「お前も読んでみるか?」
「ううん、いい、眠くなりそう。」
「私も眠いぞ、こういう本は。」
でも、カガリにはそれが必要だった。オーブに戻れるか、戻れないか、それは分からないけれど、今、自分が出来ることをしたい。それだけだった。
「・・・アスランのところ今行ってきたけど、少しだけど起きあがれるようになったよ?話してくれば?」
「いや、・・今はいいよ。それでも、まだしんどいだろうし。眠った頃にでも顔見に行くよ。」
アスランが目覚めた頃は、カガリはこまめに見に行って声をかけていた。
だが、明らかに・・・・メイリンが起きれるようになると、立ち寄らなくなっていった。
もちろんキサカ一佐が戻り、カガリの周りが忙しくなったのもある。実際、本格的にオーブ政府に戻る打ち合わせをしている。話が固まってくると、実権のあるカガリは強い。

だけどたぶん理由は、みんながうわさしている通り。
「遠慮している?」
カガリがメイリンに引き下がる理由などあんまりないと思うのだが、カガリの性格上、一歩こういうところが引いてしまう。
カガリが目を半眼にして、睨み返してくる。
「代表で、聞いてこいって言われたのか?」
「まあ、聞けるのはお前ぐらいだとは言われたけどね。」
「そんなこと気にしてないで手を動かせっつーの・・。傷に触るから、アスランとメイリンにはそんなくだらない噂なんか聞こえないようにしろよ。いいな、キラ。」
「ほら、遠慮してる。」
「おまえなあっ」
ぐーでパンチするが、難なく止められてしまう。カガリは面白くなさそうに口を尖らせた。
「キラ、艦の士気って物を考えろよ。上に立つ自分が色恋沙汰でうだうだしてるわけにはいかないし、相手を決めるのは、アスランじゃないか。あいつはいい奴だからメイリンが好きになるの分からないわけじゃない。」
カガリ自身を泣かせて、政治とか結婚とか辛い思いして、それでもアスランをどうして、いい奴と言えるのか。カガリも自分並みにアスランの根っこの優しいとこ、好きなんだろうと思う。
「カガリだってはっきりしたいんじゃないのか?」
「白黒つけられる状況があるかっ、ばかっ。私はオーブに戻れるか分からないし、アスランもプラントを押さえる状況でなくなって、そんなんで、個人の感情を持ってこれるかっ。」
「普通、個人の感情を優先するんじゃないか?」
「できない。」
吐き捨てた。
そんなカガリにキラは黙る。ごめんとカガリは小さく言った。

カガリはため息をついて、片膝を折って壁に寄りかかった。
キラに目を合わせないで淡々としゃべる。
「あいつと向き合っていると、世界とか国とか、どうでもよくなってくる。」
「え?」
「ほんとに時々な、・・・・どうしようもない程あいつと一緒に居たいって思う時がある。」
それは、焦がすような衝動に近い。
アスラン以外、何も見えない。いらない。
あの、見目のいい、美しい顔から想像も出来ないほど逞しい腕に包まれていたい。
身体の中心から流れてくる想いが思考を停止させる。
「・・・それは、悪いことなの?」
カガリは首を振った。
「ホントは気持ちも国も選べればいいのかもしれない。」
「?」
「だけど、今は、まだ、気持ちまで選ぶとそんなだから・・・子供だから、逃げ出したくなる。あいつに。そんなのだめだから。あいつにも、迷惑だ、そんなの。」
逃げ出す、そんなことも選択肢のうちの一つだ。
だけど、あんな親の死に様を見て、その子供がそんな選択肢を選べるはずが無かった。それは、アスランも同じ。
「気持ちも国も選べるようになるまで、大人になるまでは、恋なんて無理なんだ。私は。」
シンの怒りに燃えた瞳が自分の脳裏に焼きついている。
たくさんのオーブ軍人を自分が締結した条約のせいで死んでいる。
真っ向から叩き潰そうとする野党を抑えきれず、上手く伝える言葉も知らなく、世界に対し、平和への作戦も何も打ち出せなかった。
何も出来ずに泣いて、ただ泣いていただけだった。

むしろ、幸せになってはいけないんじゃないかと思う。

・・・それでも、幸せにならなければ、周りを幸せにすることは出来ない。
そうも信じているから、あきらめないけど。


「ただ傍にいるだけでいい、そういう女にはなれないって事だよ、残念ながら。」
カガリは、ベッドから降りて立ち上がる。
「どこにいくの?」
「アスランのところ。行かないとお前がうるさいから。」
「アスランも意地っ張りだから、来て欲しいなんて言わないけど。行ってあげてよ。今はいけるんだから。それにカガリの話をするとき、表情が緩むからさ。気を張っているよりそのほうがずっと治りも早いだろうし。」
「そうかな、そんな自信ないけど行ってくる、ありがとう、キラ。」
アスランが嫌がればすぐ出てくればいいのだ。それだけだ。
自分は好きなんだから明るく部屋に入るだけ。

「(一国のお姫様でも自信ないんだから、アスランと付き合おうと考える人は大変だなあ。)」
カガリを見送って、キラはベッドにおいてあった本を一冊もつ。
もう少し、カガリの立場を分かってあげる人が多くないといけない。戦うことしか出来ない自分だけじゃ、もういけないと思うから。
「ラクスも結構勉強しているんだよなあ・・・。」
この本も読んでいたような気がする。
彼女も、出来ることは多いけど、本当に大切なことからしようと思う人。
それが、世界を救う歌になっている。
「でも、一朝一夕じゃ無理そうだなあこの本。わかんなかったらアスランにでも聞こう。」
キラも、皆がいそうな食堂のほうに足を運び、寝室をでた。




・・・・・・・・・・・・・・・
プチSS第2弾。
アニメ見てアスランに絶望した(苦笑)日向の心身補完SS。
キラとカガリは双子っぽく。
カガリの気持ちはこんな感じかなとか・・・で自分用に慰め補完。

でも真の補完はちまきさんがしてくれる。してくれている(現在進行形)(感涙)小説もでる。
でも小説は読んでない。


怖くて読めていない。



あ、でも、MSの戦闘シーンの表現が面白かったらよんでみようかな・・・。



















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